ELSIの広報室は、学生や一般の方々を対象に、英語と日本語によるアウトリーチ活動のコーディネートを行っています。このアウトリーチ活動は、「社会とともにある・社会のための科学(Science with and for Society: SwafS)」の枠組みのもと、一般市民と研究者が一つの社会的コミュニティとして多面的に関わることを目的として実施されています。この活動は、ELSIの生命と地球の起源に関する学際的な研究を紹介し、関心をもってもらうことに重点を置いています。

 

例えば、ELSI一般講演会、東京大学のカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)とニューロインテリジェンス国際研究機構(IRCN)との合同一般講演会、そして工大祭などでのアウトリーチ活動を通じて、ELSIの最新の研究活動を紹介しています。ELSIの学校訪問プログラムでは、中学生・高校生たちが研究者や大学院生と直接交流するだけでなく、研究室の見学や実験も体験します。また、ELSIの研究者や大学院生は、頻繁に学校を訪問し、講義やその他の活動を行っています。これらの研究所内外のアウトリーチ活動で主に伝えているのは、研究や科学者のキャリア、およびELSIの大学院プログラムについてです。

 

また、ELSIエディトリアルボード(編集委員会)とともに、プレスリリースとリサーチハイライトを発行し、メディア、一般の方々、科学者コミュニティに最新の研究成果を届けています。年間の記事数は着実に増加し、国内外のメディアで頻繁に取り上げられています。

 

従来の手法にとらわれず、科学とアートを融合させた新鮮で創造的なアプローチを通し、研究の人間的側面を強調することにも力を注いでおり、「サイエンス・アート・レジデンス・プログラム」を設立しました。このプログラムには、毎年1名のアーティストが選ばれ、ELSIの研究者グループと特定のテーマで共同作業を行います。その成果として制作された作品は、ELSIの建物の3階に展示されています。

 

広報室は、ELSIの最新研究成果を一般の人々に公開することで、より多くの人々の興味や、ワクワクする気持ち、そして好奇心を呼び起こすという役割を担っています。